考え方がよくわかる設計実務(1) 地盤と基礎の設計
定価 | ¥5,280(税込) |
ページ数 | 452 |
サイズ | A5 上製 |
著者 | 大成建設株式会社土木本部土木設計部 |
発売 | インデックス出版 |
ISBN | 978-4-901092-54-8 |
(在庫切れ)
まえがき より
グローバルな環境の中で,そして競争的な市場の中で土木技術者が真に技術を競う機会が到来しつつある.また,PFIなど新しい市場も次々と開発されつつある.土木構造物の設計も,こうした社会の要請に応える必要があり,さらには,最新の学問や知見を積極的に取り入れて合理性を追求する必要がある.
このような状況の中で土木構造物を設計するには,断片的な知識では,非力であり,基本を十分に理解し,体系化された知識を持つことこそが力を発揮することになる.また指針・示方書の行間を理解することも依然として重要である.そして熟練の技術者が苦労して経験・会得した設計技術を効率よく伝承していく必要もある.
そこで初心の技術者が基本的な知識を効率よく学び,各分野の設計技術を体系的につかみ,さらに核心の部分については,詳細をも的確に設計することができる入門的な技術書をここに企画した.
執筆は,土木設計部に所属する経験豊かな設計技術者があたった.日々直面する設計の課題や初心の技術者が理解に苦労するところを特に丁寧にまとめた.併せて最新の技術や現場的なノウハウも積極的に記載した.
目次
第1章 概論
- 基礎と地盤
- 基礎と地盤のかかわり
- 地盤の役割
- 地盤の被害
- 基礎形式の考え方
- 基礎を知る
- 基礎の分類
- 基礎構造の概要
- 地盤を知る
- 地盤を見るポイント
- 注意を要する地盤
- 基礎設計の考え方
- 基礎計画の流れ
- 基礎の選定
- 一般的な基礎の選定フロー
第2章 地盤調査と設計定数
- 地盤調査
- 地盤調査
- 地盤調査報告書を読む
- 土の基本的な性質を理解する
- 地盤調査方法と土質試験方法
- 地盤調査を計画する
- 設計土層断面図の作成の仕方
- 設計土層の作成手順
- 設計土層の区分
- 設計地下水位の設定
- 調査・試験結果の整理
- 設計土層断面の作成例
- 設計定数
- 設計土質定数
- 設計土質定数の相関関係
第3章 地盤改良
- 地盤改良工法の種類と目的
- 地盤改良工法の種類
- 地盤改良工法の目的
- 軟弱地盤と土質調査・試験
- 土質調査・試験による地盤分類
- 土質調査・試験結果と地盤改良工法
- 理的改良工法
- 載荷重工法
- バーチカルドレーン工法
- 表層被覆工法-シート・敷網工法-
- 締固め工法
- 化学的改良工法(固結工法)
- 表層混合処理工法(浅層改良工法)
- 深層混合処理工法
- 薬液注入工法
- 止水・地盤強化を目的とした薬液注入工法
- 液状化対策としての注入工法
第4章 斜面の安定
- 斜面安定とは
- 斜面の分類と定義
- 斜面の破壊形態
- 斜面安定検討におけるポイント
- 盛土・切土の設計
- 盛土・切土の設計の流れ
- 標準断面
- 安定計算
- 盛土の安定対策工法
- 地すべり対策
- 地すべりとは
- 地すべり安定解析
- 地すべり対策工
- 地すべり対策の検討手順
- 地すべり対策工の設計
第5章 擁壁
- 擁壁とは
- 擁壁の概要
- 擁壁の分類
- 擁壁の構造形式の選定
- 擁壁の基礎形式の選定
- 補強土壁
- 擁壁の設計
- 設計手順
- 土圧
- 地震の影響
- 全体安定
- 設計計算例(逆T型擁壁)
- 擁壁の構造細目
第6章 直接基礎
- 設計の概要
- 直接基礎の種類
- 直接基礎の検討項目
- 直接基礎の安定検討
- 鉛直支持力に対する安定
- 滑動に対する安定
- 転倒に対する安定
- 直接基礎の沈下検討
- 即時沈下
- 圧密沈下
- 許容沈下量
- 基礎部材の照査
- 直接基礎の設計例
第7章 杭基礎
- 杭基礎の分類
- 杭基礎の種類
- 杭の種類
- 杭の工法
- 杭の選定
- 設計の概要
- 計画・設計段階でのトラブル防止
- 設計フロー
- 杭の配置・間隔
- 杭の許容支持力
- 鉛直支持力
- 引抜き抵抗力
- 水平支持力
- 群杭
- ネガティブフリクション(負の周面摩擦力)
- 杭反力の算定方法
- 慣用法
- 変位法
- 梁・ばねモデルによる解法
- 杭体の耐力照査
- 杭体の断面力
- P H C杭
- 鋼管杭
- 場所打ち杭
- その他考慮すべき項目
- 杭頭結合部の設計
- 杭頭接合方式
- 構造細目
- 杭頭部設計
- 杭頭設計最近の動向
- 杭基礎設計での留意事項
- 地盤の安定性
- 異種杭の混用
- 杭基礎の設計例
- PHC杭を用いたタンク基礎の設計例
- 鋼管杭を用いた風車基礎の設計例